2.7.分割表

$\newcommand{\lnl}{\\[8pt]}$ $\newcommand{\Lnl}{\\[18pt]}$ $\newcommand{\delt}{\mathrm{d}}$ $\newcommand{\comb}{\mathrm{C}}$ $\DeclareMathOperator*{\ssum}{\Sigma}$ $\DeclareMathOperator*{\sprod}{\Pi}$
2つ以上の変数間の関係を比較したいときに分割表(Contingency Table)を書くと便利です.分割表はクロス表(Cross Table)ともいわれます.

例えば, 次の分割表は日本とアメリカの男女別の人口を表したものです.

$
\begin{array}{|c*4{|c|}} \hline
&\text{男} & \text{女} & \text{計} \\ \hline
\text{日本} & 61,766 & 65,167 & 126,933\\ \hline
\text{アメリカ} & 158,269 & 161,660 & 319,929\\ \hline
\text{計} & 220,035 & 226,827 & 446,862 \\ \hline
\end{array}
$

(単位: 1,000人 , 2015年 , 第68回日本統計年鑑)

表からは男女ともアメリカのほうが2倍~3倍の人口があり, 男よりも女の人口のほうが多いことがわかりますね.

このように縦・横に2個ずつの変数がある分割表を$2\times 2$分割表といいます.もっと一般に縦$r$個 ,横$t$個の変数がある分割表を$r\times t$分割表といいます.

分割表は上記の例のように質的データ同士の場合に使うことが多いですが, 片方または両方が量的データのときでも問題ありません.
量的データは適当な階級に区切って, 項目化して表します.

例えば, 日本の男女年齢別の人口を分割表に表すとき, 次のように年齢区分で区切って表す方法はよくあります.

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\begin{array}{|c*4{|c|}} \hline
&\text{男} & \text{女} & \text{計} \\ \hline
0-14\text{歳} & 8,081 & 7,700 & 15,781\\ \hline
15-64\text{歳} & 38,686 & 37,875 & 76,561\\ \hline
65\text{歳以上} & 14,999 & 19,592 & 34,591\\ \hline
\text{計} & 61,766 & 65,167 & 126,933 \\ \hline
\end{array}
$

(単位: 1,000人 , 2015年 , 第68回日本統計年鑑)

表からは$64$歳までの世代は男のほうが女よりも若干人口は多いですが, $65$歳以上になると逆転しています.これから女性のほうが長生きであると結論付けるのは早計ですが, 事実としてこの世代の女性の人口のほうが多いということは言えます.