ex7.4.10 母集団比率に関する片側検定

はじめに

「入門・演習 数理統計」の演習問題の自作解答を紹介します。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

入門・演習数理統計 [ 野田一雄 ]
価格:3780円(税込、送料無料) (2018/4/3時点)



間違い等発見されましたらご指摘ください。
他の解答はこちらから。
なお、問題文は(必要がない限り)掲載しておりません。テキストを横に置いてご覧ください。

また、スマートフォン等では数式が画面からはみ出る場合があります。数式部分は横スクロールできます。



スポンサーリンク


$\newcommand{\lnl}{\\[8pt]}$ $\newcommand{\Lnl}{\\[18pt]}$ $\newcommand{\delt}{\mathrm{d}}$ $\newcommand{\comb}{\mathrm{C}}$ $\DeclareMathOperator*{\ssum}{\Sigma}$ $\DeclareMathOperator*{\sprod}{\Pi}$

ex7.4.10

検定

$p$を真のアルバイトをしている学生の比率とする.$p_0=0.5$とし,帰無仮説$H_0:p \le p_0$ ,対立仮説$H_1:p > p_0$の仮説検定を行う.なお問題では水準$\alpha$が指定されていないため, $\alpha=0.01$として解答する.
テキスト(7.4.7)(a)より

\begin{align}
Z_0 = \frac{\hat{p}-p_0}{\sqrt{\displaystyle \frac{p_0(1-p_0)}{n}}} > z_\alpha
\end{align}

であれば帰無仮説を棄却する.ただし$\hat{p}=0.7$は標本平均,$n=100$は標本数である.
\begin{align}
Z_0 = \frac{0.7-0.5}{\sqrt{\displaystyle \frac{0.5\cdot 0.5}{100}}} = 4
\end{align}

である.また統計表から
\begin{align}
z_{0.01} = 2.33
\end{align}

であるので,$Z_0 > z_{0.01}$が成り立ち,帰無仮説$H_0$が棄却され,対立仮説$H_1$が採択される.

有意確率

$Z$を標準正規分布に従う確率変数とする.
有意確率$p’$は

\begin{align}
p’ = P(Z > Z_0) = P(Z > 4) < P(Z > 3.99) = 1-0.999959 = 0 0.000041
\end{align}

である.