ex5.A.5 離散一様分布の完備十分統計量

はじめに

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$\newcommand{\lnl}{\\[8pt]}$ $\newcommand{\Lnl}{\\[18pt]}$ $\newcommand{\delt}{\mathrm{d}}$ $\newcommand{\comb}{\mathrm{C}}$ $\DeclareMathOperator*{\ssum}{\Sigma}$ $\DeclareMathOperator*{\sprod}{\Pi}$

ex5.A.5

\begin{align}
\varphi(x) = \begin{cases}1 & x \ge 0 \\0 & x < 0\end{cases} \end{align}
と定義する.与えられた離散一様分布の確率関数は$x$を自然数として,
\begin{align} f_X(x) = \frac{1}{N}\varphi(N-x) \end{align}
と書き換えられる.
\begin{align} \prod_{i=1}^n f_X(x_i) = \frac{1}{N^n}\prod_{i=1}^n \varphi(N-x_i) = \frac{1}{N^n}\varphi\big(N-\max_{i} \{x_i\}\big) \end{align}
であり,$h(x) = 1, g\big(x_{(n)},N) = \cfrac{1}{N^n}\varphi(N-x_{(n)})$とおけば因数分解定理より$X_{(n)}$が十分統計量であることがわかる. $X_{(n)}$の分布関数$F_{(n)}$は$X_i$の分布関数を$F(x)$とすると,
\begin{align} F_{(n)}(x) = F(x)^n = \begin{cases}\displaystyle \left(\frac{\lfloor x \rfloor}{N}\right)^n & 0 \le x \le N\lnl \quad 0 & x < 0\\ \quad 1 & x > N\end{cases}
\end{align}

となる.ただし$\lfloor x \rfloor$は$x$を超えない最大の整数を表すとする.従って,$k = 1,2,\cdots,N$のとき,
\begin{align}
P(X_{(n)} = k) = F_{(n)}(k) – F_{(n)}(k-1) = \left(\frac{\lfloor k \rfloor}{N}\right)^n – \left(\frac{\lfloor k-1 \rfloor}{N}\right)^n > 0
\end{align}

となる.
ここで
\begin{align}
E(r(X_{(n)})) = \sum_{i=1}^N r(X_{(n)})P(X_{(n)} = k) = 0
\end{align}

が全ての$N$で成り立つためには $r(X_{(n)})=0$でなくてはならないので,$X_{(n)}$は$N$の完備十分統計量である.