ex1.A.7 ランダムにボールを箱に入れた際に全ての箱に少なくとも1つボールが入る確率

はじめに

「入門・演習 数理統計」の演習問題の自作解答を紹介します。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

入門・演習数理統計 [ 野田一雄 ]
価格:3780円(税込、送料無料) (2018/4/3時点)



間違い等発見されましたらご指摘ください。
他の解答はこちらから。
なお、問題文は(必要がない限り)掲載しておりません。テキストを横に置いてご覧ください。

また、スマートフォン等では数式が画面からはみ出る場合があります。数式部分は横スクロールできます。



スポンサーリンク


$\newcommand{\lnl}{\\[8pt]}$ $\newcommand{\Lnl}{\\[18pt]}$ $\newcommand{\delt}{\mathrm{d}}$ $\newcommand{\comb}{\mathrm{C}}$ $\DeclareMathOperator*{\ssum}{\Sigma}$ $\DeclareMathOperator*{\sprod}{\Pi}$

ex1.A.7

起こりうる事象の総数は次のように考えればよい。
$n$個のボールと$r-1$個の仕切りの並べ方の総数と等しい
つまり、横に並んでいる$n+r-1$個のモノ(ボールと仕切り)から$n$個を選ぶ選び方の総数である。
選ばれたものをボール、選ばれなかったものを仕切りと考える。

例えば、$n=4$ , $r=4$の場合の選び方の一例を図に示す。

この図では、1個目の箱に1つ、3個目の箱に3つ、2個目と4個目の箱にはボールが入っていないことを表す。

起こりうる事象の総数は、

\begin{align}\binom{n+r-1}{n}\end{align}

これが起こる確率はいずれも同様に確からしい。

すべての箱に少なくとも1つのボールが入っているということは、次の条件を満たす場合である。
・2個連続仕切りにはならない
・一番端が仕切りにはならない

すなわち、上図のように、$n-1$個の隙間から$r-1$個を選ぶ場合の数に等しい。

\begin{align}\therefore \binom{n-1}{r-1}\end{align}

よって求める確率は、

\begin{align}\binom{n-1}{r-1}\Big/\binom{r+n-1}{n}\end{align}

となり示された。