第7章 指数母集団Ex(μ)の母平均の信頼区間と検定(p128)

記事の目的

明解演習 数理統計の勉強をしながら気づいた点を書いていきます。

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第7章 指数母集団$\mathrm{Ex}(\mu)$の母平均の信頼区間と検定(p128)

指数母集団$\mathrm{Ex}(\mu)$の母平均の検定と信頼区間

第7章の基本事項まとめに出てくる、「指数母集団の母平均の検定と信頼区間」に記載の公式の導出を行います。

公式の導出

補題1 指数分布とガンマ分布の関連

比較的多数の教科書に載っていました。
明解演習ではガンマ分布の意味として紹介されています(p58)

$ X_i \sim Ex(\lambda) , i = 1,2,\cdots n $とすると、
$ S= X_1 + X_2 + \cdots + X_n \sim \Gamma(n,\lambda) $となる。

証明:
$ X_i $の積率母関数を$ m_i(t) $とすると、

\begin{align*}
&&m_i(t) = \frac{\lambda}{\lambda – 1}
\end{align*}

(証明は省きます)
$ \therefore S $の積率母関数$ m_s(t) $は、

\begin{align*}
&&m_s(t) = \prod_{i=1}^n m_i(t) = \left[ \frac{\lambda}{\lambda – 1} \right]^n
\end{align*}

これは、$ \Gamma(n,\lambda) $の積率母関数であるので示された。

補題2 ガンマ分布とχ二乗分布の累積分布関数の関係

\begin{align*}
n \in \mathbb{N} \\
\Rightarrow G_{n/2,\beta} &\sim \Gamma(n/2,\beta) , Y_n \sim \chi_{n}^2
\end{align*}

とすると、

$$P(G_{n/2,\beta} \le w) = P(Y_n \le 2\beta w)$$

証明
$ w > 0 $に対して、

\begin{align*}
\displaystyle
P(G_{n/2,\beta} \le w)
&= \int_0^w \frac{\beta^{n/2}}{\Gamma(n/2)}x^{n/2-1}e^{-\beta x} dx \\
&\qquad(\text{We put } t/(2\beta) \text{ as }x)\\
&= \int_0^{2\beta w} \frac{\beta^{n/2}}{\Gamma(n/2)}\left(\frac{t}{2\beta}\right)^{n/2-1}e^{-\beta t/(2\beta)}\frac{dt}{2\beta} \\
&= \int_0^{2\beta w} \frac{1}{2^{n/2}\Gamma(n/2)}t^{n/2-1}e^{-t/2} dt \\
&= P(Y_n \le 2\beta w)
\end{align*}

最後の式変形は、被積分関数が$Y_n$の密度関数であることによる。

よって示された。

母平均μの信頼区間

$ X \sim Ex(\lambda) $とし、
$ X_1 + X_2 + \cdots + X_n $の実現値を$ n\bar{X} $とする。
補題1より$ n\bar{X} \sim \Gamma(n,\lambda) $となる。

まず、$ \lambda $の信頼区間を求める。
$ \lambda $の下限$ \lambda_l $は

\begin{align*}
\tag{1} P(G_{n,\lambda_l} \le n\bar{X}) &= \alpha/2 \\
\end{align*}

を満たし、
$ \lambda $の上限$ \lambda_u $は

\begin{align*}
\tag{2} P(G_{n,\lambda_u} \le n\bar{X}) &= 1-\alpha/2
\end{align*}

を満たす。

(1)に補題2を適用して、

\begin{align*}
\alpha/2 &= P(G_{n,\lambda_l} \le n\bar{X}) = P(Y_{2n} \le 2n\lambda_l \bar{X}) \\
\Rightarrow 2n\lambda_l \bar{X} &= \chi_{2n}^2(1-\alpha/2) \\
\Rightarrow \lambda_l &= \chi_{2n}^2(1-\alpha/2) / (2n\bar{X})
\end{align*}

(2)も同様に、

\begin{align*}
1-\alpha/2 &= P(G_{n,\lambda_u} \le n\bar{X}) = P(Y_{2n} \le 2n\lambda_u \bar{X}) \\
\Rightarrow 2n\lambda_u \bar{X} &= \chi_{2n}^2(\alpha/2) \\
\Rightarrow \lambda_u &= \chi_{2n}^2(\alpha/2) / (2n\bar{X})
\end{align*}

従って$ \lambda $の信頼区間は

\begin{align*}
\lambda_l \le \lambda \le \lambda_u \\
\end{align*}

母分布が指数分布であるので、母平均$ \mu = 1/\lambda $となる。
従って$ \mu $の信頼度$ 1-\alpha $の信頼区間は、

\begin{align*}
\frac{2n\bar{X}}{ \chi_{2n}^2(\alpha/2)} \le \mu \le \frac{2n\bar{X}}{\chi_{2n}^2(1-\alpha/2)}
\end{align*}

仮説検定